台湾留学を紹介するサイトで「台湾留学は安い」と紹介されていることが多いです。
僕も過去の記事で台湾の学費や生活費は安いと紹介しています。
ただ、「本当に安いの?」「どれくらい安いの?」と疑問に思っている方もいるかと思います。
今回はそんな疑問を晴らすべく、4年間の留学経験をもとに、台湾正規留学で必要な費用を紹介していきたいと思います。
※1円=3.7円で計算
台湾正規留学した時にかかる費用
学費や生活費など台湾正規留学で必要な費用を僕の実体験をもとに細かく紹介していきます。
学費
僕は台北にある銘伝大学で国際ビジネスを学んできました。
4年生後期の1学期の学費は37,864元でした。
また他にも学費とともに支払う費用があります。
- 学費 37,864元
- 雑費 8,337元
- 電腦及網路通訊使用費 1,000元
- 語言實習費 750元
- 平安保險費 199元
- 境外健保費 4,494元
- 合計 52,644元(約194,782円)
電腦及網路通訊使用費はパソコンとインターネットの使用料の事です。
銘傳大学では4年間英語が必修で、語言實習費はそのための費用だと思われます。
保険は2種類あって平安保險費は現地学生、留学生共通の保険料で、境外健保費は外国人留学生が半年ごとに支払わなければいけない保険料のことです。
また学生寮に住む場合は、学費と共に寮費も納めました。(寮費、学生寮に関しては一個下の項目で解説します)
ちなみに学生の間では学費と学費と一緒に支払う上記のような費用をひっくるめて学費と呼ぶことが多いです。
そして4年間で支払った学費は以下の通りです↓
学年 | 学費 | 日本円換算 |
---|---|---|
1年前期 | 66,109元 | 244,603円 |
1年後期 | 68,103元 | 251,981円 |
2年前期 | 52,603元 | 194,631円 |
2年前期 | 52,603元 | 194,631円 |
3年前期 | 52,644元 | 194,783円 |
3年後期 | 52,644元 | 194,783円 |
4年前期 | 52,644元 | 194,783円 |
4年前期 | 52,644元 | 194,783円 |
合計 | 449,994元 | 1,664,978円 |
以上の表から僕の場合で4年間で449,994元(日本円で約1,664,978円)。
ちなみに僕は商学系の学部で学んでいて、他の文系の学部の学費もこれくらいの水準でした。
理系の学部になると1学期で1万元から2万元ほど高くなります。
寮費
1年目は決まりで外国人留学生は学校の寮に住むことになっていました。
校内外に複数の学生寮があり、僕はその中の水源宿舍(MRT古亭駅から徒歩5分)に割り振られました。
ここでは4人部屋に住むことになり、一人ひとりに学習机、クローゼット、インターネットがありました。
他に部屋の中に共同の冷蔵庫とエアコンがあり、1フロアごとに共同のシャワー、トイレ、洗面台、洗濯機、乾燥機等が備え付けられています。
台湾の寮は1学期ごとに費用が設定され、約4.5か月住むことができます。
この水源宿舍の1学期の家賃は15,000元(約55,500円)で、1年間で30,000元(約111,000円)でした。
このほか、電気代もかかりますが、エアコンを稼働させている月はルームメイトと割り勘をして一か月300元ほどだったと記憶しています。
また初期費用としてマットレスや枕、布団、その他生活に必要なものをはじめに買わなければなりません。
ものによって価格は変動しますが、だいたい2000元から3000元ほど必要です。
他の学生と一緒に住むというデメリットはありますが、自分でアパートを借りるよりも断然安いです。
学生寮の立地や設備、何人部屋かによって費用は変わってきます。
ちなみに長期休暇も学生寮を利用する場合は別途費用が掛かることがあります。
教科書代
教科書は中国語で出版されているものは500元前後であることが多いです。
また英語で書かれている教科書は高く、1000元から1500元ほどでした。
僕の場合経済学、会計学、統計学は英語の教科書で学び、それ以外は中国語で書かれた教科書を使っていました。
科目によっては先生のスライドだけで済むものもあるので、教科書代がかからない授業もあります。
中国語の教科書を500元、英語の教科書を1000元として、今までの教科書代を計算したところ、半年で2000元ほど使っていることになりました。
ただ一部は中古で購入したものもあるので、実際はもう少し安いかと思います。
アパート費用
台湾生活2年目からアパートを借りて、一人暮らしをしていました。
アパートの費用を紹介する前に、まずは自分が借りていた部屋がどのようなものか説明します。
- 場所:新北市蘆洲区(最寄り駅:MRT三民高中駅)
- ワンルームで大きさは7坪
- トイレ、シャワー付き
- エアコン、テレビ、洗濯機、ベッド、学習机、クローゼット等家具、家電付き
- キッチンは無し
1か月の家賃
1か月の家賃は8,500元です。
家電や家具があらかじめ備え付けられていると考えると、日本で部屋を借りるより安いかと思います。
また、部屋代のほかに、毎月の水道代、インターネット料金、ケーブルテレビ代もこの家賃に含まれています。
台湾で部屋を借りる際、家具や家電はすでに備え付けられていて、毎月の水道料金・インターネット代・ケーブルテレビ代の費用が家賃に含まれていることが多いです。
そして、僕は新北市という場所に住んでいたので、若干台北より家賃が安かったです。
同じ水準の物を台北で借りようとすると+1000元はするでしょう。(逆に高雄では1000元ほど安くなるかと思います)
敷金・礼金
部屋を契約する際に払う費用です。
台湾には礼金の習慣はなく、敷金を払うことになります。
敷金は中国語で「押金(yā jīn)」と言います。
台湾では契約の際、一般的に2か月分の家賃を敷金として払うことになっており、僕も同様2か月分の家賃17,000元を契約時に支払いました。
退去費用
退去の際、費用は特に掛からず、最初に払った敷金は全額戻ってきました。
日本では清掃費用などいろいろと退去時にかかる印象ですが、台湾では大事に部屋を使用し、綺麗な状態で部屋を返せば特に費用は掛からないことが多い印象です。(知人も退去時に清掃費用等を請求されなかったようです)
電気代
電気代は家賃には含まれていないので、別途支払う必要があります。
1度(1メーター)あたり5元で、2か月ごとに支払うことになっています。
2018年3月から2019年2月までの1年間の電気代はこちら↓
- 2018年3月~4月 1,665元
- 2018年5月~8月 2,395元 (途中一時帰国したため4か月分)
- 2018年9月~10月 1,515元
- 2018年11月~2019年2月 2,430元 (途中一時帰国したため4か月分)
- 合計 8,005元(約29,618円)
平均で1か月667元ですが、合計で3か月ほど一時帰国で台湾にいなかったので、もしまるまる1年間台湾に滞在したらもう少し高くなります。
エアコンを使用していない月はだいたい700元ほど。
エアコンを使用すると月の電気代は1000元ほどになります。
初期費用
扇風機や布団、シーツや料理をするのに必要なIHヒーターやフライパン、炊飯器をアパートへ引っ越した際に購入しました。
合計で約5000元ほどかかりました。
交通費
4年間を通して、学校から離れているところに住んでいたので、通学費用がかかっていました。
1年目は学生寮のある古亭駅から大学のある劍潭駅まで通学し、1日に使う交通費は40元(片道20元)でした。
1年生は平日は毎日授業があったので1週間あたりの交通費は200元でした。
月に20日授業があると仮定して、1か月の交通費は800元、年間にして7,200元(3か月は長期休暇)です。
2年生からは蘆洲区に引っ越し、1日に使う費用は48元(片道24元)になりました。
また学年が上がるにつれて、授業数も少なくなってきますので、1,2年生より3,4年生の方が交通費が安くなります。
バスで通学する方法もあり、こちらの方が安上がり(片道15元)ですが、バスの方が時間がかかるため、ほとんど電車で通学していました。
食費
台湾は外食文化なので、外食をする方がお得な場合がほとんど。
台湾で自炊するのは割に合わず、特に一人暮らしの場合はそうです。
僕は週に1度くらいしか自炊していません。
僕は普段1日200元以内で食事をすることを目安にしています。
学校がある日は朝ご飯に30元のサンドイッチを買い、昼に学食で50元のハンバーガーや餃子などを食べ、夜はアパート付近のお店で60元から90元のお弁当買って食べています。
これに加えて、豆乳や紅茶なども頼んだりして、だいたい200元ほど。
ただし、実際の1日の平均の食費はもう少し高くなります。
ついついお菓子や夜食を食べてしまったり、時には贅沢をしてファストフードや日本食をいただくこともあります。
1日の平均の食費は多く見積もって250元になり、1か月7,500元を食費に費やすことになります。
1年間に長期休暇を除く9か月を台湾で過ごしているので、1年間の台湾での食費は67500元 (約249,750円)です。
帰国費用
いわゆる飛行機代ですね。
基本的に1年に2回、冬休みと夏休みに日本へ帰国する人が大半だと思います。
僕はLCC(格安航空)を使って一時帰国していました。
基本的に一回の往復にかかる費用は2万円から3万円ほど、年2回の帰国の費用は約5万円です。
毎回20kgの荷物をつけてだいたいこの値段になります。
また帰国直前に予約すると料金が高くなるので、飛行機代を安くするために次の長期休暇の3,4か月前に予約を済ませていました。
またLCCキャンペーンなどをうまく利用すれば、帰国の費用を抑えることができるので、各LCC会社の情報をこまめにチェックするといいでしょう。
1年間の費用まとめ
上記のことを踏まえて僕の1年間の費用をざっくり計算してみました。
寮に住んでいる場合
- 学費 約104,000元(約384,800円)
- 寮費 30,000元 (約111,000円)
- 教科書代 4000元(約14,800円)
- 交通費 約7,200元 (約26,640円)
- 食費 約67500元 (約249,750円)
- 帰国費用 約13,157元(約50,000円)
- 合計 約212,700元(約822,190円)
アパートに住んでいる場合
- 学費 約104,000元(約384,000円)
- 教科書代 約4,000元(約14,800円)
- 家賃 約102,000元(約377,400円)
- 電気代 約8,000元(約29,600円)
- 交通費 約8,640元(約31,968円)
- 食費 約67500元(約249,750)
- 帰国費用 約13,157元(約50,000円)
- 合計 約307,297元(約1,137,518円)
*1元=3.7円で計算
これらの費用のほかにビザ代、引っ越しの際の初期費用、パソコン・スマートフォンの購入費用、通信費、書籍代、ファッション費、娯楽・交際費用等が掛かります(1年間平均で20~30万円ほどかかるかと思われます)。
まとめ
今回は僕自身を例として、台湾で必要な費用を紹介しました。
実際は通っている大学や住んでいる地域、自分の生活スタイルなどによって必要な費用は変わってきます。
また、物価や為替レートの変動もこれらの費用に大きく影響してきます。
ですので、この記事をあくまで目安として参考にしていただければなと思います。
ご覧いただきありがとうございました。